秋の陽だまりはやさしい。
タロがしあわせそうにねむっているのでうれしい。
点滴をやめ、投薬に切り替えて、ひと月。
効いたと思った薬が、また少しずつ効かなくなってきた。
たぶんこのくりかえし。
タロのペースに合わせて
穏やかに治療を考えていきたい。
よだれがまた少し出始め
大好きなにゃんげん御飯のおねだりも猫缶も食べなくなった。
今はヨーグルトと療養食のペーストの缶詰。
拾った時のチビタロと同じように
わたしの指から舐めている。
ざらざらのタロの舌を感じながら
また点滴に戻るのかな、と少し憂鬱になる。
タロはすっかり点滴嫌いになって
ずいぶん怯えてしまうから。